2026/07/28
建物管理
賃貸経営
空室・家賃滞納・客付けにどう向き合うか。賃貸仲介の実務を経験した管理会社の対応手順

空室・家賃滞納・客付けにどう向き合うか。賃貸仲介の実務を経験した管理会社の対応手順
この記事の要点
Q: 空室対策は自主管理でもできますか?
A: できます。実際に自主管理で成果を出しているオーナー様もいらっしゃいます。ただし、募集条件の設定、仲介会社への案内、内見時の対応、改善工事の判断といった作業を、本業と並行して継続できるかが分かれ目になります。委託が向くかどうかは、保有戸数と、ご自身が動ける時間で判断してください。
Q: 家賃滞納で最も重要なことは何ですか?
A: 発生から最初の1ヶ月の動き方です。滞納は放置するほど金額が膨らみ、入居者の支払い能力も落ちていきます。入金確認を毎月同じ日に行い、未入金があればその日のうちに連絡する。この初動を仕組みとして回せるかどうかが、その後の回収可能性を左右します。
Q: 賃貸仲介の経験は管理にどう活きますか?
A: 入居希望者がどの条件で物件を絞り込み、内見で何を見て、何を理由に見送るかを、接客の現場で見てきているためです。募集条件の設定や、どこに手を入れれば決まりやすくなるかの判断に、その経験が直接つながります。
目次
自主管理と委託管理、どこで差が出るのか
「管理会社に任せずに自分で管理できないか」というご相談をいただくことがあります。結論から申し上げると、自主管理でも十分に運用できます。実際、ご自身で募集から入居者対応まで回されているオーナー様は珍しくありません。では、どこで差が出るのか。当社が管理を引き継いだ物件を見ていると、差が生まれるのは能力ではなく「作業を継続できる時間があるかどうか」である場合がほとんどです。
| 対応項目 | 自主管理で生じやすい課題 | 委託した場合の対応 | 差が生まれる理由 |
|---|---|---|---|
| 空室募集 | 退去から募集開始までに時間が空きやすい。原状回復の手配と募集条件の検討を同時に進める必要がある | 退去立会いの時点で原状回復の範囲と募集条件を決め、工事と並行して募集を開始する | 作業を並行できるかどうか。順番に進めると、そのぶん空室期間が延びる |
| 入金確認と督促 | 本業がある中で毎月の入金確認を続けるのが難しく、気づいたときには数ヶ月分が溜まっている | 入金確認日を固定し、未入金があれば当日中に連絡する運用にしている | 確認の頻度。滞納は発見が遅れるほど金額が膨らみ、回収が難しくなる |
| 入居希望者への対応 | 平日日中の問い合わせに出られず、内見日程の調整が翌日以降になることがある | 仲介会社が直接鍵を扱える体制にし、内見の可否を即答できるようにしている | 反応の速さ。入居希望者は複数物件を並行して検討しているため、遅れると候補から外れる |
| 改善工事の判断 | 「どこに手を入れれば決まるか」の判断材料が乏しく、家賃の値下げに向かいやすい | 内見での反応と近隣の募集条件を照らし、工事の要否と範囲を提案する | 判断材料の量。他物件の募集状況を継続的に見ているかどうかで見立ての精度が変わる |
空室が埋まらない理由は家賃だけではない
空室が続くと、まず家賃の値下げを検討されるオーナー様が多くいらっしゃいます。値下げが有効な場面もありますが、着手する順番としては最後に置いたほうがよいと考えています。
A: 一度下げた家賃は、次の募集で元に戻しにくいためです。既存入居者から減額を求められる可能性もあります。また、値下げは他の要因を検証しないまま行うと、原因が残ったまま収入だけが下がる結果になります。まず「なぜ内見に至らないのか」「内見後になぜ決まらないのか」を切り分けてください。
当社では、空室が続いている物件について、仲介会社から内見時の反応を聞き取ることから始めます。問い合わせ自体が少ないのか、内見はあるが決まらないのかで、打つ手がまったく変わるためです。
- 募集情報の露出:ポータルサイトに掲載されているか、写真の点数と質は十分か、間取り図は見やすいか
- 内見前の印象:共用部の清掃状態、郵便受け周りの整理、駐輪場の管理状況。内見に来る前の段階で判断されることがある
- 室内の状態:クロスの汚れや日焼け、においの残り、照明の明るさ、水回りの古さ
- 近隣物件との比較:同じエリア・同じ間取りで募集中の物件の家賃、初期費用、設備の水準
- 募集条件の設定:敷金・礼金、フリーレント、ペット可否、保証会社の指定など、条件面で候補から外れていないか
空室が発生したときに確認する5つの視点
視点1:まず現状を把握する
空室が発生したら、家賃や設備を検討する前に、募集情報がどう見えているかを確認します。ポータルサイトで自分の物件を検索し、同条件の競合と並べて表示させてみると、写真の点数や情報量の差が一目で分かります。当社では、内見に至らない物件については、まず掲載情報の見直しから着手しています。工事費をかけずに改善できる余地が残っていることが少なくないためです。
視点2:仲介会社に案内できる状態を整える
入居希望者の多くは仲介会社の窓口を経由します。したがって、仲介会社の担当者が案内しやすい状態になっているかが重要です。鍵の受け渡し方法、内見可能な時間帯、申込時の必要書類——こうした情報が整理されていないと、担当者は説明しやすい他の物件を先に案内します。当社が賃貸仲介の現場にいた経験から言えば、案内する側にとって「手続きが分かりやすい物件」は、それだけで候補に挙がりやすくなります。
視点3:どの層に向けた募集かを決める
「誰でも歓迎」という募集は、結果として誰にも届きません。単身の社会人向けなのか、学生向けなのか、二人入居を想定するのか。想定する層によって、必要な設備も、訴求すべき条件も変わります。名古屋市内でも、学生の多いエリアと単身勤労者の多いエリアでは反応がまったく異なります。当社は名古屋を中心に賃貸管理と民泊運営を行っており、地域ごとの需要の違いを日常的に確認しています。
視点4:問い合わせへの反応を早くする
入居希望者は複数の物件を並行して検討しています。内見の可否を確認するのに一日かかると、その間に他の物件で申込が入ることがあります。仲介会社が鍵を直接扱える体制にする、内見可能な時間帯をあらかじめ明示するといった準備で、この遅れの多くは解消できます。
視点5:改善工事の要否を切り分ける
内見はあるのに決まらない場合、室内の状態に理由があるケースがあります。当社はリフォーム施工を自社で行っているため、内見での指摘内容を踏まえて「クロスの張り替えだけで済むのか」「水回りの交換まで必要か」を現地で判断し、費用と工期を合わせてご提示できます。ただし、工事をすれば必ず決まるわけではありません。工事費に対して家賃の上昇分や空室期間の短縮がどれだけ見込めるかを、着手前に必ず試算してください。
募集経路をどう確保するか
| 募集の要素 | 自主管理の場合 | 管理会社に委託した場合 |
|---|---|---|
| 仲介会社への案内 | 自分で個別に連絡する必要がある。継続的な関係構築に時間がかかる | 日常的に取引のある仲介会社へまとめて案内できる |
| ポータルサイトへの掲載 | 個人で直接掲載できるサイトは限られる | 仲介会社を通じて主要ポータルサイトに掲載される |
| 掲載情報の作成 | 写真撮影、間取り図、紹介文をすべて自分で用意する | 募集用の写真・原稿を管理会社側で作成する |
| 近隣の募集状況の把握 | ポータルサイトで調べる範囲にとどまりやすい | 他の管理物件の反応と合わせて、条件設定の判断材料にできる |
| 内見への対応 | 立会いが必要な場合、日程調整の負担が大きい | 鍵の管理を含め、仲介会社が案内できる体制を整える |
家賃滞納が長期化する仕組み
以下は特定の実案件ではなく、当社が相談を受けてきた内容に共通して見られる経過を整理したものです。
入金が確認できないまま数日が経過し、オーナー様は「入金忘れかもしれない」「催促すると角が立つ」と考えて連絡を先送りにします。翌月になって2ヶ月分が未納となり、ここで初めて電話をかける。しかし入居者は電話に出ず、この時点で連絡手段が途絶えます。
3ヶ月目に入り、オーナー様は退去を求めたいと考えますが、賃貸借契約の解除や建物明渡しには法的な手続きが必要で、何から始めればよいか分からない。鍵を交換する、荷物を運び出すといった行為は自力救済として違法であり、損害賠償を求められる可能性があります。結果として、滞納額が積み上がったまま時間だけが過ぎていきます。
長期化を招く要因は、次の4点に整理できます。
- 初動の遅れ。最初の連絡が遅れるほど、入居者の支払い能力も回復しにくくなる
- 連絡の記録が残っていない。後に法的手続きへ進む際、督促の経過を示す資料が必要になる
- 手続きの流れを把握していないため、次に何をすべきか判断できない
- 家賃債務保証会社を利用していない、または利用していても所定の期限内に報告していない
滞納対応の法的な流れと管理会社の役割
初期段階(滞納から1ヶ月以内):入金確認と連絡
当社は入金確認日を毎月固定し、未入金があればその日のうちに電話またはメッセージで連絡しています。この段階の多くは入金忘れや口座残高の不足であり、連絡すれば数日以内に解消します。重要なのは、連絡した日時と内容を記録に残しておくことです。後の段階で経過を示す資料になります。家賃債務保証会社を利用している場合は、契約で定められた期限内に滞納の発生を報告する必要があります。報告が遅れると保証の対象外となる場合があるため、この期限管理は自主管理で最も漏れやすい部分です。
中期段階(滞納2~3ヶ月):事情の確認と支払い計画
連絡が取れる場合は、事情を確認したうえで支払いの見通しを立てます。失業や収入減が理由であれば、分割での支払いを書面で確認する方法があります。ここで注意が必要なのは、管理会社が報酬を得て賃借人と法律上の交渉を代理することは、弁護士法第72条が禁じる非弁行為に該当するおそれがあるという点です。当社が行うのは、賃貸人であるオーナー様の履行補助者としての事実上の連絡と、状況のご報告までです。契約解除の可否や和解条件の判断が必要な段階では、弁護士へのご相談をお勧めしています。
後期段階(滞納3ヶ月以上):法的手続きへの移行
滞納が3ヶ月分程度に達すると、判例上「信頼関係が破壊された」と評価されうる水準に近づきます。ただし月数だけで自動的に解除できるわけではなく、滞納の経緯や賃借人の対応も考慮されます。手続きの流れは、①相当の期間を定めた催告(通常は内容証明郵便)、②期間内に支払いがなければ契約解除の意思表示、③建物明渡請求訴訟の提起、④判決、⑤強制執行の申立て、という順序です。「強制退去」と呼ばれるものは、この⑤の建物明渡しの強制執行を指します。訴訟提起から明渡し完了まで、おおむね半年前後かかるとお考えください。この段階の代理は弁護士の業務であり、当社は資料の整理と現地対応でお手伝いする立場になります。
入居希望者のニーズをどう読むか
A: 入居希望者が何を理由に物件を見送るかを、接客の現場で直接聞いているためです。ポータルサイトの検索条件からは、見送りの理由までは分かりません。
たとえば「駅徒歩5分」を条件に挙げた方が、内見後に見送るケースがあります。理由を伺うと、駅までの道に街灯が少なく、帰宅時間帯が不安だという話が出てくる。数字上の条件は満たしていても、実際に歩いた印象で判断が変わるわけです。こうした「条件表には現れない判断材料」を把握していると、募集時に何を写真で見せ、何を説明すべきかが決まってきます。以下は、当社が仲介の現場で聞いてきた内容を層ごとに整理したものです。統計調査ではなく、接客で得た傾向としてお読みください。
| 入居希望者の層 | 条件表に現れにくい判断材料 | 募集時に用意しておくこと |
|---|---|---|
| 新社会人・学生 | 初期費用の総額。家賃だけでなく敷金・礼金・保証料を含めた支払額で比較している | 初期費用の内訳を明示する。分割やフリーレントの可否も整理しておく |
| 単身の勤労者 | 帰宅時間帯の周辺環境、共用部の管理状態、宅配ボックスの有無 | 夜間の周辺写真、共用部の清掃状況が分かる写真を用意する |
| 二人入居・ファミリー | 収納量、洗濯機置場のサイズ、周辺の生活動線 | 収納内部の写真、設置可能な家電のサイズを記載する |
| 外国籍の方 | 契約手続きの流れ、保証人・保証会社の要件を理解できるか | 必要書類と手順を平易な日本語で整理し、仲介会社に共有しておく |
空室発生時の対応フロー
- 退去の1ヶ月前:解約通知を受けた時点で募集条件の検討を開始する。近隣の募集状況を確認し、家賃と初期費用の設定を決める
- 退去当日:立会いで室内を確認し、原状回復の範囲と、それを超える改善工事の要否をその場で判断する
- 退去後1~3日:工事の手配と並行して、募集用の写真撮影と原稿作成を行う
- 退去後3~5日:取引のある仲介会社へ物件情報を案内し、ポータルサイトへの掲載を依頼する
- 退去後1~2週間:問い合わせと内見への対応。仲介会社から見送りの理由を聞き取り、条件や見せ方を調整する
- 工事完了後:完成後の写真に差し替え、掲載情報を更新する
- 申込受付後:入居審査、契約手続き、鍵の引き渡し。入居後の連絡窓口を案内する
この流れで進めた場合の空室期間は、原状回復のみであれば1ヶ月前後、設備交換を伴う場合は2ヶ月前後が当社の目安です。ただし、これは名古屋市内の需要のあるエリアで、家賃設定が相場に沿っている場合の話です。需要が薄いエリアや、相場から離れた条件では、同じ手順を踏んでも期間は延びます。
この手順で当社が最も重視しているのは、退去の連絡を受けた段階で募集条件の見直しに着手することです。以前は退去立会いが終わってから条件を検討していましたが、それでは原状回復の内容が決まるまで募集を止めることになり、そのぶん空室期間が延びていました。現在は解約通知を受け取った時点で近隣の募集状況を確認し、家賃と初期費用の方向性を決めたうえで立会いに臨んでいます。立会いの場で室内を見ながら「この状態ならこの条件で出せる」という判断ができるため、原状回復工事の手配と募集準備を同じ日から並行して動かせるようになりました。工事中でも図面と工事前後の説明があれば案内は可能なので、完成を待たずに仲介会社への案内を始めています。
もう一つ続けているのが、内見のあった物件について仲介会社の担当者へ反応を聞き取ることです。「収納が思ったより少ないと言われた」「コンロが一口なのを気にされた」といった具体的な指摘は、ポータルサイトの反応データからは読み取れません。当社はリフォーム施工も手がけているため、こうした指摘を受けた際に、その場で工事の範囲と概算費用をお伝えし、家賃への反映まで含めてご提案できます。外部の工事会社に見積りを依頼すると数日から一週間の待ち時間が生じますが、その分だけ判断が後ろにずれます。指摘を聞いた週のうちに手を打てるかどうかが、結果として空室期間の差になっていると感じています。
賃貸仲介の経験が管理に活きる場面
1. 見送りの理由を聞ける関係:仲介の現場にいた経験から、案内した担当者に「なぜ決まらなかったか」を率直に聞ける関係を作れます。この情報がないと、条件の調整が当て推量になります
2. 案内しやすい状態の整備:仲介会社の担当者がどんな物件を先に案内するかを知っているため、鍵の扱い、内見の可否、申込の手順を、案内する側の視点で整えられます
3. リフォーム施工を自社で行っていること:内見での指摘を受けて、工事範囲と費用をその場で判断し、ご提案できます。工事を外部に依頼する場合に生じる見積り待ちの期間が発生しません
4. 名古屋エリアでの賃貸管理と民泊運営:賃貸と宿泊の両方で運営しているため、エリアごとの需要の変化を日常的に確認しています。ただし、これは市場調査ではなく自社物件の範囲での把握であることを申し添えます
一方で、当社が担えないこともあります。滞納の法的交渉や訴訟対応は弁護士の業務であり、税務の判断は税理士の業務です。これらは外部の専門家と連携して対応しています。
モデルケース:対応の流れと収支
以下は、当社が扱った複数案件の傾向をもとに再構成したモデルケースです。名古屋市内、築20年の2LDK。前家賃4万円で1年以上の空室が続いていたと仮定します。
対応の流れ:
- 仲介会社への聞き取りで「内見はあるが水回りの古さで見送られる」ことを確認
- キッチンと浴室の交換を中心に150万円の改修を実施
- 掲載写真を全面的に撮り直し、収納内部まで含めて点数を増やす
- 工事期間中から仲介会社への案内を開始
結果(この仮定のもとでの試算):工事完了から3週間ほどで入居決定。家賃は4万円から5万5,000円へ。増額分は月1万5,000円、年18万円です。150万円の工事費を家賃の増額分だけで回収するには8年以上かかる計算になります。この改修が成立するのは、1年以上続いていた空室が解消し、年66万円の家賃収入が戻ることを含めて判断した場合です。空室期間が短い物件で同じ工事を行っても、同様の結果にはなりません。
名古屋市内の賃貸物件で、家賃6万円の入居者が5ヶ月分(30万円)を滞納した場合を想定します。
対応の流れ:
- 連絡が取れた段階で事情を確認。失業と再就職の見込みがあることを把握
- オーナー様にご報告し、分割での支払いを受け入れるか、契約解除に進むかをご判断いただく
- 分割を選択された場合、毎月の家賃6万円に加えて滞納分2万5,000円を12ヶ月にわたって支払う内容を書面で確認
- 支払いが滞った場合の対応を、あらかじめ弁護士へ相談したうえで進める
結果(この仮定のもとでの想定):12ヶ月かけて30万円を回収。ただしこれは入居者に支払い意思と再就職の見込みがあった場合の想定です。連絡が取れない場合や支払い能力が回復しない場合は、契約解除と明渡し請求へ進むことになり、訴訟から明渡しまで半年前後を要します。回収可能性を確実に高める方法は、入居審査の段階で家賃債務保証会社の利用を条件とすることです。
まとめ:委託するかどうかの判断材料
管理を委託すべきかどうかは、戸数と時間で判断する
空室対策、滞納対応、客付け——いずれも自主管理で対応できる業務です。委託が向くかどうかは、これらを継続して回せる時間があるかどうかで決まります。
判断の目安として、次の項目を確認してみてください:
- 退去の連絡を受けてから3日以内に、原状回復の手配と募集条件の決定ができるか
- 毎月決まった日に入金を確認し、未入金があれば当日中に連絡できるか
- 平日日中の内見依頼に、翌日までに回答できる体制があるか
これらが難しいと感じる項目があれば、その部分だけでも委託を検討する価値があります。管理委託は全部委託だけでなく、募集のみ、集金のみといった部分委託も可能です。
費用の目安として、管理委託料は月額賃料の3〜5%程度とする例が多く見られます。家賃6万円なら月1,800〜3,000円、年2万1,600〜3万6,000円です。ただし料率は地域や委託範囲によって異なり、清掃や定期巡回が加われば別途費用が生じることもあります。この費用に対して、空室期間の短縮や滞納の早期発見でどれだけ効果が出るかを、ご自身の物件で試算されることをお勧めします。
なお、管理受託戸数が200戸以上の管理業者は、賃貸住宅管理業法に基づく国土交通大臣の登録が必要です。委託先を選ばれる際は、登録の有無と、重要事項説明の内容をご確認ください。
名古屋エリアで賃貸管理・賃貸リフォーム・民泊運営を行う立場から申し上げると、空室が続いている物件の原因は、募集条件と募集図面を見ればある程度まで絞り込めます。掲載写真の点数、間取り図の見やすさ、初期費用の設定、近隣物件との条件差——このあたりを一緒に確認するだけで、工事に踏み切る前に手を打てる箇所が見つかることは少なくありません。現在の募集条件と募集図面、それに仲介会社から聞いている見送りの理由をお持ちいただければ、改善点を一緒に整理します。委託をご検討でない場合でも構いません。なお、本記事は一般的な考え方と実務上の手順を説明するものであり、個別物件の空室期間や滞納の回収を保証するものではありません。法的手続きに関する事項は弁護士に、税務上の取扱いは税理士にご確認ください。













